JAPAN IP STUDIO

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2012-01-01から1年間の記事一覧

【本】酔って記憶をなくします

キャッチーなタイトルに惹かれて読んだ。が、全く心に刺さらなかったし、クスリとも来なかった。やはり、この手の話というのは、体験者の臨場感をライブで聞くのが効果的であり、しかも自分の見知った人から聞くのが大事なのだなと思った。見知らぬ誰かの失…

【本】小村寿太郎 近代日本外交の体現者

地政学、外交、国防などの書籍で、必ずと言って良いほど言及される人物、小村寿太郎。中学高校で習う日本史では、完全に脇役なので彼に関する知見は殆ど持ち合わせておらず、今回詳しく知ろうと思い、この本を手に取った。小さな体で走り回る姿から「ねずみ公…

【本】知らなかった! 衝撃のアニメ雑学

思わず手に取ったのだが、完全に名前負けの内容。知らなかったネタはほとんど無く、専ら「復習」のための本となった。ただ、その中でも「へぇー」と面白かったのは、僕らの心に残っている名ゼリフの多くは、実はさほど作品中で連発されたものでは無かった、…

【本】「すみません」の国

日本に昨今跋扈する欧米流の紋切型の思考や決断に、一石を投じる本。といっても、欧米的思考を批判しているのではなく、社会心理学の観点から、日本および日本人の深層心理を説明し、それ故欧米とは異なる事象が起きてしまうのは仕方が無いのでは?という論…

【本】体制維新―大阪都

府知事から市長に鞍替えした橋下徹がいったい何をしたいのか、漸く分かった。そして、彼の挑戦が現行の制度ならびに現行の衆愚の中で如何に困難かも理解出来た。要するに、明治維新さながらの変革が今求められているのに、がんじがらめの制度・目先で判断す…

【アニメ】ヨルムンガンド

原作マンガは、絵のタッチが繊細・雑すぎて、途中断念したのだが、アニメは兎に角秀逸。動画・音楽ともに疾走感に溢れてて、テンポ良し。あとは、本作のテーマとなっている戦争・紛争の武器売買について、深く知りたくなったのは、これはこれで別に勉強する…

【本】東京スカイツリーに男泣き!

先週、スカイツリーに行ってきた(下から見ただけだが)ので、関連書籍でも読もうと思い、手に取った。マンガ「シブすぎ技術に男泣き!」のスピンオフ本なのだが、全く内容が無かった。恐らく、企画ありきで、たいした内容も無いのに無理矢理ボリュームを出して…

【本】武装解除 紛争屋が見た世界

武器売買がテーマのアニメ「ヨルムンガンド」を観ていて、国際紛争の実態を少し知りたくなり、手に取った本。まず、国連や国際NGOから紛争解決に関して名指しで指名される程有能な日本人が居たことを知らなかったとは、恥ずかしい限り。東ティモール(東南アジ…

【本】昔日の客

「1万人、10万人の読者のためにではなく、具体的なひとりの読者のために、本を作っていきたい」という夏葉社が復刻した廃刊本。 言ってしまえば、古本屋の親父の回顧・随想を集めた本なのだが、流石に歴々の名著に精通しているとあって、その日本語の使いこ…

【漫画】僕はビートルズ(10)

マンガ「僕はビートルズ」完結。全10巻。新人賞受賞作(原作)を、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじが作画したもの。現代でビートルズのコピーバンドをやっていた4人が、ビートルズのデビュー前の東京にタイムスリップしたら・・・という設定で、物語は進む。話の結…

【本】上林暁傑作小説集『星を撒いた街』

昭和初期の文豪、上林暁(かんばやしあかつき)の作品集。廃刊本の復刻を得意をする、夏葉社が刊行したもの。上林は、出版社勤務を経て作家に、その後、妻が精神病に、その後失明し他界、自らも脳溢血で半身不随になるという、壮絶な人生を歩んでいる。特に妻…

【アニメ】未来日記

アニメ「未来日記」全26話が終了。原作漫画は未読だが、面白かった。「DEATH NOTE」と「LIAR GAME」の良いトコ取りな話でオリジナリティは感じなかったが、ストーリー構成に遊びが無く、愛憎とスリルがあって良かった。ヒロインの病的な愛情のワケが最後の最後で分…

【本】コミュニケーションは、要らない

筆者は、「攻殻機動隊」「イノセンス」「スカイクロラ」などのアニメーション作家の押井守。作中、独自の世界観が描写されることが多いので、本書もさぞかし特異な表現なのかと思ったが、日本・日本人のあるべき姿を筋を通して記しており、3.11以降の情動的…

【本】Dr.インクの星空キネマ

キングコング西野が書いた絵本。芸人という域を大幅に超えて、絵も物語構成も「作家」である。やはり第一線に生き残っている芸人というのは、芸事に長じている人が多い。内容は絵本といいながら、子供にはちょっと理解出来ない様な感じ。というより、心が純粋…

【本】地政学入門 改版 外交戦略の政治学

日本を取巻くエネルギー環境(中東依存のエネルギー、東シナ油田、外洋のメタンハイドレード、など)をきっかけに、一度ちゃんと地政学なるものについて理解したいと思い、手にした本。84年刊行の本だが、内容的には全く色褪せていない。地政学の生立ち部分…

【雑記】2112年を予測しろと言われたら

tanken.com何かの情報媒体で見聞きした。およそ100年前の中国かどこかの文献で、「100年後の世界」を予測した内容が結構あたっているという話。色々あたったが原文に辿り着けず、代わりに1901年の報知新聞が似た様な記事を連載していたのだという。携帯電話、…

【本】レベル7 福島原発事故、隠された真実

原発事故以降、この手の本は数多出版されているのだが、情緒的なもの、不正確なもの、客観性に乏しいものが多く、あまり目を通さなかったのだが、その中で数少ない「真実」を伝えているレポートだと思う。インタビューや過去の報告書に基づいており、「だと…

【アニメ】ふしぎの海のナディア

www6.nhk.or.jp ふしぎの海のナディア、謂わずと知れた名作。デジタルリマスター版がNHKで放送。改めて原作について調べてみたら、当時としてはかなり力の入った作品だった。企画原案は宮崎駿。が、その後いったんボツとなり、宮崎はこれを展開して映画「天…

【漫画】イキガミ(10)

最終巻。大きなストーリーの流れを描きつつも、基本はオムニバス形式でミニストーリーを積み重ねる、という形なのだが、ミニストーリーのネタが尽きたのか、急展開で全ての謎にケリをつけて話が終わった。命の尊厳を意識するために「意図的に」国策としてラ…

【催し】ジブリ美術館

ジブリ美術館に行ってきた。入場券は、完全事前購入制。が、それでも結構な混雑ぶり。ターゲット顧客層が子供および子供連れらしく、ナウシカやラピュタに色は薄く、トトロや千と千尋な感じがベースとなっている。館内は、写真・動画撮影一切禁止。後付けの…

【本】不揃いの木を組む

宮大工の棟梁のインタビューを纏めたもの。彼の設立した大工集団の会社「鵤(いかるが)工舎」での体験を通じて、人材育成とは何なのか、持論を展開する。「親方と弟子双方の忍耐があるから思いやりや気づきが生まれる」、「痛いところに触らないと一番最低が平均…

【本】国防

古本屋で見つけて手に取った本。刊行は2005年だが、内容的には全く色褪せていない。私個人は、最早日本は政治から変革を起こすのは困難で産業から変えていくしか無いのでは、と思い始めているのだが、この著者の石破茂は私が「国士」と思っている政治家の数…

【本】撃って出なきゃ 商社だもの

元三井物産役員が、商社の概略とあるべき姿について書いた本。前段は、「商社ってなにしてるの?」という疑問への回答としてとてもよく纏まっている。後段は、商社というより、サラリーマン心得のような内容になっているが、コンサルやコラムニストや何かに…

【本】「ワンピース」はなぜ人の心をつかむのかー「ONE PIECE」はなぜ売れるのか

所謂、「ワンピース」をビジネス目線で説いた本。主として、経営戦略、組織行動、人的資源管理、モチベーション、リーダーシップ、マーケティングの側面から総合的に書いてあるのだが、ちょっと総花的なアプローチで、結果、内容的に浅い印象を受けた。ゆえに…

【アニメ】象の背中(のミュージックPV)

www.youtube.com自分の性格というか、信条というか、涙を流して泣くということがあまり無い。が、先日、同様の行動特性を持つ明石家さんまが「帰ってきたドラえもん」を見て泣くという話を聞いて、自分と全く同じツボだと思った。あれは泣く、100%の確率…

【本】頭のいい人の短く深く眠る法ー頭と体が100%活性化する最高の眠り方

自分の短い睡眠時間についての是非を判断したいと思い、読んでみた本。よくよく見たら、この著者、医学博士でも無ければ、モノ書きでも無いのね・・・独学や人と会って得た情報をもとに、独自の理論構成を試みているようだ。だが、根拠の無い、主観的な主張…

【漫画】水木しげるの遠野物語

柳田邦男「遠野物語」を、水木しげるが漫画で分かり易く描いたもの。随分と昔に原作を読んだ記憶があるのだが、同じ系統でも小泉八雲「怪談」ほど楽しく読めなかったなぁと思っていたが、今回は漫画、愉しく読むことが出来た。やはり、地方の伝承は水木しげるの…

【漫画】日本人の知らない日本語(3)

外国人に日本語を教えるセンセの様子を、面白エピソードを交えてマンガしたもの。第3弾。マンガとマンガの切れ目に、豆知識確認コーナーがあり、これがまた知らなくて恥ずかしい内容ばかり。節分、彼岸、八十八夜、土用って具体的に何時の何日間か、結構知ら…

【本】利他的な遺伝子

人間の利他的な行動を、社会学ではなく、生物学なかでも遺伝学の観点から論じた書。我々が考えている、人間に後天的に身に付くと考えている多くが、実は遺伝的なものであることに驚いた。例えば外向性や情緒安定性は遺伝的要素が高いという。更には乳幼児期…

【本】Little Tree

www.one-stroke.co.jp 駒形克己の絵本「Little tree」。開いたページの中央部に1本の木が生えている「飛び出す」絵本。木の一生を淡々と語っていて、何やら読む側があれこれ考えてしまう。人生やら、物事の移り変わりやら、物の余韻やら。こんな素晴らしい作家…