過去観た長編アニメ映画の中で、間違い無くベスト3に入る作品。
水と光の描写にかけては随一の新海誠の真骨頂はそのままに、ショートフィルム監督ならではのテンポ感で、全く退屈しない107分。
絶対に最後のワンシーンをやりたかったんだな、という割には、その｢伏線｣にあたる前の90分も見どころ十分で、恐らく全ての伏線が回収されていたと思う。
また、主題歌、劇中歌全てをRADWIMPSが担当、全編通じて統一感のあるBGMで、組曲形式の音楽クリップを見ているかの様な感覚も味わえる。
｢あぁ、そういうことなのか｣というシーンの連続、丁寧なキャラクターの心理描写。新鮮な気持ちで、もう何遍か観られるくらい。
因みに公式サイトの主人公とヒロインのツーショット。これは本編では無いカット。何故かは是非作品を見て確認して欲しい。
興行が良いとすぐに実写となるのかも知れないが、出来ればアニメに留めてほしい。リアルのデフォルメで描いたビジュアルはある種本物よりも本物だし、主人公とヒロインの掛合いもアニメーションだからこそ成立する間合いだと思うから。
