2022年12月公開のアニメ映画。
説明不要の人気漫画のアニメ映画化。漫画(1990~1996年)、TVアニメ(1993~1996年)なので、26年ぶりの映像化ということになる。
原作提供のみならず、脚本、監修など原作漫画家の井上雄彦が広範にわたって関わるということ、また、TVアニメ化のおりに描かれなかった最後のインターハイ2回戦湘北vs山王工業が劇場版では描写されるのではないか、など期待と不安の混じった前評判がたっていた。
2時間を超える長さだったが、アッという間に感じた。
構成として、ストーリー+試合シーンではなく、試合(湘北vs山王工業)の中の局面局面でフラッシュバックの様に過去のストーリーが挿入されるという凝った作りになっている。しかもTVアニメ版が桜木花道目線だったのに対して、本作は宮城リョータ目線で描かれており、それだけで全体の見え方がガラリと変わって見えた。
モーションキャプチャー+3DCGの映像づくりは、ときとして実写さながらの迫力。さらにアニメの良さでもあるデフォルメが多用されており、実写ではありえない角度からの描写、大小の描き方、色の描写、時間の描写などがとても特徴的だった。あんなものを毎週30分晩御飯の時間に見せられたら御飯の箸が進まなくなってしまうが、ほんのひととき、大画面で堪能するには大満足な内容。
制作東映アニメーション(「ドラゴンボール」)・ダンデライオンアニメーションスタジオ(「あかねさす少女」)、監督/脚本井上雄彦、声優は宮城リョータに仲村宗悟(ブルーロック:我牙丸吟)、桜木花道に木村昴(ドラえもん:ジャイアン)、赤木剛憲に三宅健太(僕のヒーローアカデミア:オールマイト)、流川楓に神尾晋一郎(あんさんぶるスターズ!:鬼龍紅郎)、三井寿に笠間淳(あんさんぶるスターズ!:HiMERU)ら。