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【催し】九代目春風亭柳枝襲名披露公演 (春風亭柳枝)(めぐろパーシモンホール)

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九代目春風亭柳枝襲名披露公演@目黒パーシモンホール。
春風亭正太郎改め柳枝が昨年3月に真打昇進、これの記念公演で、師匠である正朝、一門の春風亭一之輔、若かりし頃から後援していたさだまさしとこれまた交流の深い立川談春が一堂に会する豪華なメンバーによるイベントとなった。
一之輔、正朝、談春は主役に花を持たせるべく短い古典を披露、高いチケット代のためですとさだまさしは得意の落語調のトークを短めに切り上げて名曲3つを披露するミニライブ、トリを柳枝が務めた。
一之輔は「鮑のし」。しっかり者の奥さんに言われてお使いに出る旦那の間抜けな言動を兎に角テイテンポで展開。演目を忘れるくらいの高速会話劇だった。
正朝は「ん廻し」。正朝も演目も初めて聞いたが、笑点大喜利の様な内容で、御褒美欲しさに「ん」のつく言葉をみんなで考えるという古典の滑稽もの。
さだまさしは、軽妙なトークからの「バースデー」「案山子(かかし)」「命の理由」の3曲。最初の曲はなんとなく、九代目の誕生、あるいは柳枝のご両親にむけたテーマなのかなと思ったが、他の2曲が何故?と思ったが、柳枝の後日コメントを見て納得。さだまさし、柳枝の披露する演目「子別れ」を知って、親と子の関係、父親の性格にひっかけて3曲の構成を考えたのだと。何とも粋な演出。
談春は「山号寺号」を。どの寺にも寺の号に山の号、金龍山浅草寺成田山増上寺、三縁山増上寺、などがあり、これにひっかけて登場人物が「〇〇さん〇〇じ」を考えて会話する、というこれまた大喜利の様な噺。これもハイテンポでおおいに笑わせて貰った。
柳枝は「子別れ」。酒と女が理由で分かれた父と母、更生した父が子供をきっかけに再び母と結ばれるという人情噺の定番。じっくり、しんみり、かつ、さだの3曲へのアンサーソングの様な内容も意識しつつ披露。見事だった。

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