2016年から始まった新シリーズTVアニメ「マクロスΔ(デルタ)」に後続する劇場版、そしてある種の完結編。
1980年代に登場し、巨大人型ロボットが登場する大河アニメの中で、人型と戦闘機に随時変形し、しかも歌・音楽によって人が強くなるという不思議要素は、かなり衝撃的だった。
作品の系譜としては、「超時空要塞マクロス」(全36話、1982~1983年)→「劇場版超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」(1984年)→「OVA超時空要塞マクロス Flash Back 2012」(1987年)→「OVA
超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-」(全6話、1992年)→「OVA
マクロスプラス」(全4話、1994~1995年)→「劇場版マクロスプラス MOVIE EDITION」(1995年)→「マクロス7」(全49話、1994~1995年)→「劇場版マクロス7 銀河がオレを呼んでいる!」(1995年)→「劇場版マクロスFB7 オレノウタヲキケ!」(2012年)→「OVAマクロス ダイナマイト7」(全4話、1997年)→「OVAマクロス ゼロ」(全5巻、2002~2004年)→「マクロスF(フロンティア)」(全25話、2008年)→「劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜」(2009年)→「劇場版マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜」(2011年)→「劇場版マクロスFB7 オレノウタヲキケ!」(2012年)→「マクロスΔ」(2016年)→「劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ」(2018年)→「劇場短編マクロスF 〜時の迷宮〜」「劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!」(2021年)。
今作に就いては、キャッチコピーやポスタービジュアルなどから、新たな敵との歌による対決の様なものをイメージしていたのだが、どちらかというと、シリーズの完結をメインキャラクターの最期を描いて駆け足で描写したもの、という印象。
この辺りは賛否が分かれるところだが、TVシリーズから5年が経過しており、「あれ?前の話どんなだっけ?」とならぬうちに綺麗に一区切りつけたという点においては私は賛同派。
一方で、歌の対決、という部分に就いては、もっと味方と敵の掛け合いや、ストリートダンジョンの歌謡曲バージョンの様な激しい応酬を期待していたが、それらはあまり無かった。
ストーリーの決着と、大量の火薬を投入したゴージャスな戦闘シーン、が印象的な作品。