2022年6月公開の映画。
タイトルが示す通り、過日の東京五輪の公式記録映画であり、異なる視点から描写し、A面・B面というサブタイトルが付されている。
極めて異例な環境下で皆がどうオリンピック大会を位置付け取り組んでいったかについて、このside Aでは主に競技者視点で描かれている。
様々なテーマに就いて、ほぼ全て対比的に描かれており、観ていてとても分かり易い。
難民ながら生まれた国にこだわって出場した選手、謂れの無い風聞により国から脱出し他の国旗をつけて出場した選手、ソ連・ドイツ選手として活躍したのち出生国であるウズベキスタン選手として最後を飾ったレジェンド体操選手。
子供の出産を機にオリンピック出場を諦めた選手と、世論に働きかけて乳飲み子とともに東京にやってきて競技を全うした選手。
勝ちに拘りながらも精緻なデータ分析と精神論の間に揺れ、また発祥の国として「道」の在り方を他国よりも重んじて考えることの必要性について葛藤する柔道選手団。
四半世紀をオリンピック公式競技化にかけたサーフィン競技団と、公式競技と非公式競技の間で翻弄されながらも最高のパフォーマンスを発揮したソフトボール選手団。
非常に見甲斐のある内容で、あっという間の2時間。