立川志の輔@にぎわい座。
「たけのこ」は先日別の場でも披露した、春が旬の筍を題材にした隣近所の諍いをコミカルに描いたもの。
「異議なし!」は新作といっても約15年程前に創作したもので久々に聞くことが出来た。小さな集合住宅の管理組合のとある集会のとある議論を馬鹿馬鹿しく(登場人物たちは至って真面目に議論しているのだが。笑)。
「帯久(おびきゅう)」は、心根優しく故に騙されてしまった呉服屋の主と、それに付け込み大成した性根の歪んだ帯屋の主を、10年経ったあとに見事裁く大岡越前の遣り取りをみっちりと。久々に、いや、初めて聞いたかも知れない。後半のどんでん返しが何とも痛快で胸がスカッとした。
最後に志の輔がやや苦い顔で結んでいた。明らかにおかしなことが起きているのに、それを周囲の者たちが制止出来ない世の中で、「帯久」の様な裁きが成されたら良いのにな、と。
本当にそうだなとしみじみ感じ入った。