学術的なアプローチではなく、著者があらゆる年代・職位の人と接触した経験から体系的に纏めているので、読み易い。 世代を紋切的に分類してしまうマスコミにより年代間に相互不信が生まれた経緯、昨今のゲーム化傾向の強いシューカツの実情など、過去から現在に至る各世代の心情を推し量る描写がメイン。 最もシンプルだが最も難しい「コミュニケーション」こそが世代間・個人間の相互理解に鍵であるという月並みな結語とはなっているが、著者の豊富な経験を踏まえてもかかる結論となるのだろう。 以前読んだ、「ワンピース世代の反乱、ガンダム世代の憂鬱」と対極的なアプローチにも関わらず同じ様な結論になっている点がとても興味深い。